もうすぐお彼岸ですね

2022/03/16

お彼岸は,お中日(春分と秋分の日)を中心にした前後の三日日間をとって,七日間ずつをそれぞれ春の彼岸,秋の彼岸としています。
 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが,お彼岸のころは,気候も暑からず寒からず,一年中でもっとも過ごしやすい時節とされています。
 ですから,宗派を問わず仏教寺院では,聞法にもっとも適している時期として,彼岸会を行い,人々に仏法を伝えることを年中行事の一つとしてきました。
 彼岸会は,インドや中国にはなく,日本独特の風習だといわれています。その起源については,飛鳥時代の聖徳太子に始まるとか,東大寺大仏を建立した聖武天皇にあるとか,いろいろな説があり,明らかではありませんが,かなり古くから行われてきたようです。
 彼岸という言葉は,仏教用語の「到彼岸」から生まれました。彼岸とは動かない流れない安定した彼の岸という意味で,仏の悟りの世界をさします。
 これに対して,私たちの住む迷いの世界を此岸(しがん)といいます。したがって,「到彼岸」とは,迷いの世界を渡って悟りの世界,お浄土に到ることを意味しています。
 お浄土とは,阿弥陀様の世界であり,決してあの世のことではありません。 彼岸会は,日ごろ迷っていることすら気付いていない私たちが,自分の生活を省みて,自分自身を本当に明らかにする縁となるように営まれる法要です。
  もともとは六波羅蜜の行を意味するものなので、行に打ち込む事をいうのです。されど大和民族は先祖を拝むことが、その行である布施、持戒、忍辱、精進、智恵、禅定の総てが含まれているということに気がつきました。さすが日本人、いい国に生まれてよかったと熟々思う今日この頃です。

お問い合わせ

お問い合わせやご質問等についてはこちらよりお願いいたします。
また、毎月の鬼子母神講(毎月8日 午後7時)や七面さま講(毎月18時 午後2時~)へのご参加も
心よりお待ちしております。

日蓮宗 妙栄山 法典寺
〒418-0023 静岡県富士宮市山本371-1
Tel.0544-66-8800
Fax.0544-66-8550


pagetop