法華七譬の第五

2022/06/06

妙法蓮華経五百弟子受記品第八 
五百の比丘(坊さん)たちは必ず仏になるであろうと説かれています。この中にも法華七譬の第五番目「衣(え)裏(り)繋(けい)珠(じゆ)の譬」があります。
 ある男が親友の家に遊びに行き酒肴のもてなしを受け寝てしまいました。親友は公の仕事の為に出かけることになりました。出かける前に友人の服の裏に高価な宝珠を縫い付けました。酔いから醒めた男は何も知らずに家を出て、他の土地で生活をしておりましたが、生活には苦労をしてその日暮らしの毎日でした。
その後両者は偶然再会しました。親友は「相変わらず貧相だな、前に一緒に飲んだときに何かの役に立てばと思って宝珠を縫い付けておいたんだ。ほら今でも此処にあるではないか。これに気づかずに毎日苦しんでいるとは馬鹿だな。今からこの宝珠を売りに行って、何でも好きなものを買いなさい」と言いました。この物語の金持ちである親友とは仏さまで、貧乏な男は声聞です。二乗の教えで悟ったと満足している声聞が再び仏に見え、宝珠である真実一乗の教えをはじめて知ったことを表しています。冷静に見るとおかしな話ですが仏の慈悲を表すのには素晴らしい宝珠だといえます。この宝珠をなくさなかったのも仏さまの神通力です。

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