歳には勝てない

2023/06/09

仏教では年齢を数え年で表すことが多いんです。それは、お母さんの胎内に命を宿した時から生命は誕生したと考え、オギヤと生まれてきたときはすでに1歳と考えるからです。先日、信徒のAさんが自分で作った野菜を持参してくれました。ところが、今まで見た事のない杖をついているのです。理由を聞くと畑で転びそうになり、それをなんとかこらえよ、っと足を踏ん張ったところ痛めたようなのです。もともとAさんは働き者で、これまでも畑で作業中、気を失い救急車で二度も病院へ運ばれた経験があるといいました。病気の話に花が咲きました。「ほれ、胃にはがんになりやすいなんとかという菌がおるじやろ」、「大腸検査をしてもらったら、なんとかというイボが沢山あって取ってもらったー、「家内が年を取るとようなるなんとかという目の病気があるじやろ。その手術をした」などなど。「なんとかという」が何回も出て来て、私もなんとなく分かるのですが、前向きな話はひとつもありません。胃の中の菌はピロリ菌。腸の中のイボはポリープ。目の病気は白内障。彼が帰ってから思い出しました。彼も思い出しているでしよう。何かの本に80歳と18歳の違いとい、つのが載っていました。
道路を暴走するのが18歳、逆走するのが80歳心がもろいのが18歳、骨がもろいのが80歳偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが80歳恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが80歳まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが80歳自分探しの旅をしているのが18歳、出掛けたまま分からなくなって皆が自分を探しているのが80歳ドキドキが止まらないのが18歳、動悸が止まらないのが80歳恋で胸を詰まらせるのが18歳、餅で喉を詰まらせるのが80歳・・・等々。ああ・・・。

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