2026/05/08

難解な入学試験をパスして、めでたく入学式を迎えられた新入生には本当にすばらしい春の季節となりました。ところで難解といえば、この世で一番難解なものは何でしょうか。
この「難解」という語は、仏教語としてはナンゲと読まれ、仏法が解り難いことを指す語となっております。世の中で一番難解なのは仏法かもしれません。法華経の方便品には「諸仏の智慧は甚深無量なり、其の智慧の門は難解難入なり・・・仏の成就したまえる所は第一希有難解の法なり、唯仏与仏のみ乃し能く諸法実相を究尽したまえり」の条があります。この「唯仏与仏」という句は有名ですが、〈仏と仏のみに解ることが可能である〉と、私たち凡夫をつっぱねる点で大変気になる句でもありますね。でも、心配は要りません。私たちが仏に成ればそれでよいことですから・・・。
では、仏に成るにはどうしたらよいでしょうか。そのためには難解な仏法を伝えてもらわないことには仏に成れませんから、やはり頭の痛いところです。
仏法を伝えるには、音声や文字などの言葉を媒介とするしかありません。ですから、言葉をしっかりとらえて聞法する努力が必要です。仏法の宝庫である経典をじつくり読むことが、それに当ります。ただし、ここで注意しなければならないのは、言葉に拘泥するあまり、その真意を見失わないようにすることです。後世の言葉への拘泥を防ぐためでしょうか、不立文字という語句が作られました。これは、中国宋時代の用語集「祖庭事苑』あたりから出てくる句です。不立文字とは、文字通り「文字を立てない」ということですが、もちろん、書物を無視していいということではありません。ほかにも、「不立文字は天魔の所為」といっています。経典を研究し、しかも文字に拘泥せずに真意をくみとろうとする。それが必要充分条件ではないでしょうか。学校のテストなら満点を取ることは可能でしょうが、難解難入の法を理解する為には、点数よりももっと大切なものがあるはずです。

お問い合わせやご質問等についてはこちらよりお願いいたします。
また、毎月の鬼子母神講(毎月8日 午後7時)や七面さま講(毎月18時 午後2時~)へのご参加も
心よりお待ちしております。
日蓮宗 妙栄山 法典寺
〒418-0023 静岡県富士宮市山本371-1
Tel.0544-66-8800
Fax.0544-66-8550