二乗作仏

2022/05/06

◇ 方便品第二

 釈尊は無量義処三昧からでて立ち上がり、舎利弗に諸仏の智慧は難解であること、その仏智とは諸法実相であると説き十如是を示します。しかし、この智慧は仏のみが究めることができ、二乗の知るところではないと説きます。

 舎利弗は大衆を代表して、諸仏の智慧を讃歎する理由と、その教法について三度、懇請し、三度制止されます。これを、「三止三請」といいます。釈尊はこの儀式を経て、出世の本懐を説こうとします。このとき五千人の大衆が退出します。これを「五千起去」といい、『涅槃経』にて救済されます。釈尊は残留の者は法華一乗の機根のみであるとして、「三乗方便」の「一乗真実」を始めて説きます。これを「開近顕実」といい、この内容を「開三顕一」(会三帰一)といいます。ここに、迹門のテーマである「二乗作仏」が示されます。

 すなわち、釈尊が四二年に説いてきた教えは、一乗に誘引するための方便であることを説きます。諸仏が世に出現するのは「一大事因縁」があるためで、その目的はすべての人々に「仏智」を「開示悟入」することであると「四仏知見」を説明します。これは、五仏(過去仏・未来仏・現在仏・十方総諸仏・釈迦仏)も、どうようであると説きます。これを「五仏章」といいます。そして、今、方便品において釈尊は、この誓願を満足することができたと説きます。

さらに、「小善成仏」を認め「無一不成仏」の経であることを示します。そして、これこそが三世諸仏の説法の「儀式」であると説きます。

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