お盆と棚経

2022/07/31


お盆を迎えると、家の先祖の精霊を祀るだけでなく、一緒にやってくる無緣仏のためにも精霊棚(施餓鬼棚せがきだな)をつくって施しをする信仰が古くからあります。お盆に迎える精霊は、祖霊(本仏)と新仏しんぼとけ・・前の年の盆から当年の盆までの故人、そして無縁仏または餓鬼仏{祀る子孫のいない霊}の三種に分けられます。これらの精霊に供養するために精霊棚を設けます。地方により棚のまつり方は異なりますが、普通、表(仏間)の庭先を選び三重の霊のまつる場所を分ける所もある。青竹を用い、上にマコモの筵やゴザを敷き、仏壇から位牌や花立線香立などの仏具を移し、新鮮な野菜や、果物・菓子・ソーメン・お茶・水・霊膳香華を供えねんごろに供養します。また盆棚に、キュウリで作った馬、茄子で作った牛を供えるところもあります。これは俗に、故人の霊が馬に乗り、牛に荷物を背負わせて帰つてくる姿を模したものといわれます。
また、「水の子」といってナス・キュウリ大根などを賽の目(四角形)に切り、墓や施餓鬼棚に供える風習もあります。お盆の間、この精霊棚に菩提寺を招いて僧侶に読経時養してもらうので、お盆の読経供養を棚経といい、各精霊の成仏を願うというのが精霊棚供養の本意であります。

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日蓮宗 妙栄山 法典寺
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