もうすぐお盆

2022/08/05

 

お盆の話
お盆というのは正しくは盂蘭盆【うらぼん】といい、ウランバーナという梵語【ぼんご】からきたものです。仏教発祥の地、インドの祖先崇拝から端を発したとも言われており、子孫が絶えて供養がなされない祖霊は、逆さ吊りの苦しみを受けると言われていましたこの逆さ吊りの苦しみを意味する梵語が「ウランバナ」でそれが中国に入ると「救倒縣」【ぐとうけん】と訳されました。倒縣とは地獄で逆さまにつるされている、はげしい苦しみを救い助けるというのが「救倒縣」すなわち盂蘭盆の行事です。
また、盂蘭盆の盆には、器の意味があります。百味五果と称する種々の供物を盆器に盛り上げて、これを仏様や仏の御弟子に供養して、その功徳を以て衆生到縣【しゅじょうとうけん】の苦しみを救うという意味です。
お盆の因縁は、お釈迦様が御在世の時に遡り、十大弟子の中に神通力第一の目連尊者という方がいました。ある時、神通力で大千世界の一切の境界を見渡すと、我が母が餓鬼道に堕ちて苦しんでいる様子がまざまざと見えました。目連尊者には助ける術がなく、お釈迦様にその救助の法を求めますと、お釈迦様は静かに仰せられました。「目連よ、汝が母の罪はあまりに重くて、諸天善神も除くことができない。今はただ十方の僧の力を借りるほかはない。七月十五日は比丘・比丘尼たちが集まって懺悔【さんげ】をする日です。この時に百味の飲食【おんじき】を供え、各地の僧たちに施し一心に汝の母を苦しみから、逃れさせるように祈りなさい」と目連の母はこのようにして餓鬼道の苦を逃れることができ、これを因縁として盂蘭盆会の行事が始まったとされております。

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