2026/06/19

先日火葬場で、ある女の人の茶毘式に参列いたしました。その席で、「お骨揚げ」に先立って係の人が一つの骨を拾いあげ、それが「のどぼとけ=喉仏」であることを説明してくれたのです。それで私には、それがはっきりと「坐禅中の仏さまの姿」として拝見できました。しかも、その上にあった骨を重ねるとお袈裟をつけた姿となり、有り難さはひとしおでした。私は立場上、今までに何度となく喉仏の説明を受ける場面に出会いましたが、こんなにハッキリした女の人の喉仏にお目にかかったのは初めてです。それだけに、まことに不思議な感さえいたしました。
「喉仏」とは、喉の甲状軟骨正中部の突起で、形が仏さまの姿ように見えることからそう呼ばれるものですね。変声期を経た成年男子なら、外に突き出るくらい大きな喉骨となりますので、それと確かに分かるのですが、女の人の場合は小さいままですから、よく確かめられないのが普通です。火葬のあとで、あんなにはっきりと分かるなんて驚きでさえありました。
私たちは男であれ女であれ、もちろん皆がこの喉仏を持っております。私たちの頭と体、脳と心臓を結ぶ大切な首、その首の中央にこの仏さまがいらっしやるわけですね。自分の喉に鎮座ましますこの仏さまのことを自覚すれば、自分もまた仏さまのようにならざるを得ないでしょう。
私たちの声はすべて、この喉仏を通過して出てくるのですから、ぜひとも慈悲のことばを発するようにしたいものですね。そのためにはもちろん、心をきれいにし、行いを正しくしなければなりません。心に思ったことがことばとなり、さらには行いとなります。
仏教ではこれを身口意の三業と言ってますが、身(行い)ロ(ことば)意(こころ)を治めることが仏道の大道とも言えましょう。

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