寺の選び方

2021/05/10

■無縁化が進む社会
 75 歳以上の高齢者が1 万人以上行方不明と報道された。 そのほか身元不明の行旅死亡人が1 千人(年間、以下同)、縁者がいても引き取り拒否された死者が約3 万人というデータがNHK の「無縁社会」で報道された。推定するに、縁者に遺体が引き取られたとはいえまともに弔われず、死体処理された人が10 万人はいる。今、死亡者数の約1 割がこうした人々である。
■維持できなくなる地方寺院
 宗教的浮動層を抱え、檀信徒でない人の葬儀サービスをして「布施」という名のサービス対価の支払いを受けているのは東京をはじめとする大都市圏の問題である。
 今、地方寺院は都市化による地方の過疎化が一段と進んだために、寺院の財政的自立の危機に立たされている。自立できている寺院は3 割もないのではないか。
 檀家に「寺を支える」という意識はあるものの、経済不況、おまけに中心層が高齢者となり寺院維持のための寄進は減少傾向にある。 無住の寺をいくつも兼務している僧侶も少なくない。檀信徒にとっては「オラガ寺」であるから、寺の合併はままならない。 地方の墓から都市の墓へ、という墓の「改葬」(引越し)は確実に増えている。だが、最も多いのは地方の墓の放置である。「改葬」は都市寺院にもある。「寺が嫌い」「住職が嫌い」という理由が少なくない。「墓質」が成り立たなくなり、寺が「選ばれる時代」になってきたようだ。
 60 年代からの高度経済成長に伴う都市化、つまり住民の地方から都市への移動に際し、地方寺院のとった態度はどうだったのか。
 最初は、長男は残り、出て行くのは主として次男・三男であったから、「長男が残ることで檀家は維持できる」と考えた。ある曹洞宗の住職の方が「長男仏教」と言った。次男・三男に都市の寺を紹介するのではなく放置した。今では長男すら地元から離れることが多くなった。当山彌勒の丘・納骨堂・永代供養塔は、これらの事を考慮して建設された未来のお墓です。是非ご相談下さい。

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