お弔い

2021/05/25

■「弔う」ことの意味づけ
 葬儀に対して地域社会が機能しなくなったことに呼応するように、マスコミの扱いが増え「葬儀や墓」・「葬儀社や仏教関係者」に対する消費者の関心は高まりました。そこで繰り広げられる情報によって、今までの慣習で疑うことなく行ってきた葬儀、墓や寺院に対しても、消費者は選択肢があることを知りました。
 ではこれからどうしたらよいかという消費者の思いに応えて、自治体や葬儀業社などでは消費者向けの講座を開いています。参加される多くの方は「簡単に安く」ではなく、どのようにしたら自分のできる範囲で気持ちを込めて家族を送り、送られるか、さらに後悔しないための準備などの知識や情報を得たいと集まります。会場はいつでも盛況です。
 葬儀の場は、祈りの時を過ごす場だと思います。そこに「モノやサービスの対価」ではない「布施としての費用」が、現実的には出てきます。 消費者がその費用について納得できるかどうかは僧侶の読経、あるいは戒名(法名)や法話によって、家族の死を受け入れ、穏やかな気持ちでお送りし、これからの生活を考え心の始末を得られるかによるのではないでしょうか。ですから布施の額は、当協会のアンケートの数字の幅の大きさでも明らかなように、また、家族の事情や気持ちがそれぞれであるように、「一律ではない」金額であっていいと考えます。
 コロナ禍にあって、葬儀そのものが過去とは違う場面が沢山でてきます。されど、葬送の意義は崩れるものではありません。心を込めてお送りすると同時に、故人の思いを己の心に刻み込む、それがお弔いです。

 

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