狭き門

2021/06/20

 

スカッと晴れ渡った青空に鯉のぼりが泳いでいると、とても清々しく思うこの頃です。
鯉のぼりの由来は良く知られています。後漢書にある故事で、黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を多くの魚が登ろうと試みました。そのなかで鯉のみが滝を登り切り、竜になることができた。このことから鯉の滝登りが立身出世の象徴となったそうです。鯉が竜になるところがとても素敵なお話です。
我々法華経に縁あるものはその身そのままに、菩薩にも仏にもなれるのです。
とても素敵なお話。法華経には「法を説きなさい!法を説きなさい!」と繰り返し説かれています。
日蓮大聖人も「力あらば一文一句なりともかたらせ給べし。」と説かれます。
法華経に縁ある者は、自分の理解・体験した法華経の教えを説くことが法華経の実践・ご修行になります。法華経にはお釈迦さまが法を説き、聴聞者・お弟子さんたちが「私はこのように理解しました」と発言します。その発言に対しお釈迦さまが理解の補足を行い、成仏の保障を与える。このことを3回繰り返します。我々が法華経の教えに触れ、理解・体験したことを人に伝えると、その反応・言葉からより深い理解が得られる。そのことを素直に喜べば功徳が得られる。お釈迦さまが直接会えない我々に、このシステム・法則を法華経の中にお残しになり、成仏の手立てを行なって下さっています。だからこそ!「法を説きなさい!」と繰り返しお説きになられているのですね。法華経では法を説く者を「法師・如来使」と定義されます。時としてお釈迦さまは、我々を如来の使いとして扱い直接法を説かれます。六或示現(ろくわくじげん)と言いますが、その時はお釈迦さまと一体です。分かっていても、なかなか法華経を人に話すことは難しいかもしれません。
登竜門はどの分野においても狭き門なのですから。

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