家族のありかた

2018/11/12

今の日本の家族の問題はどうなっているのか。それは家族と社会の関わり合いを根本的に問い直さざるをえない新しい状況の出現。従来の家族観とは変わってきており、敗戦によって日本は軍事国家から経済国家へ変身し、高度経済成長期以後には人々の帰属意識は企業から私的な生活へと移り変わっている。平成の時代になってからは、予想もつかない社会変動による家族の変化があげられる。
 従来の家族観は、「家族一体」や「夫婦は一心同体」であるという意識があり、社会の中で生きるには、家族の構成員であることが必要で、生計上も家族から離れてひとりで暮らすには困難である。しかし今日では、一体など相互依存的なものではなく、個人プレーの自立的、独立的な家族間の関係である。
 ここで注目した点は社会の変化。農業社会から工業化社会という変化である。農業社会では、たくさんの労働力が必要となり、子どもの労働力が必要不可欠であるため大家族になりやすい。また農業は共同作業が多いため家族の一員であることが重要である。それにかわって工業化社会は労働が工場や会社に勤務し機械や情報の操作となる。大家族である必要はなくなり、またそれを養えるだけの給与もない。それによって核家族化が進んでいるのである。そして子供の労働力が必要不可欠ではない工業化社会のため、子どもに高い教育を受けさせることとなり、子どもが労働的な価値ではなく、精神的な価値をもつ存在となる。また職業選択が可能であり、職業選択のための個々の能力や個性が重要で、自立・独立することが大切となる。

そこで先祖をまつる墓地に目をむけると、やはり同じ事が垣間見える。家族・血統で守り続けてきた墓地から、夫婦単位または独りの為の墓地に変わりつつある。家族から個へと変わってきた墓地が必要となってきたのである。今までのように外墓を建てて先祖孝行する時代はもはや望まれないのかもしれない。自分たちの事は自分たちで処分することが主流になって来ている。その為に『新しい容カタチのお墓』が必要となってくるのである。家族のありかたを鑑みてこれからは室内墓地・納骨堂が一番適していると感ずる。是非ご来山ください。

 

 

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