2023/08/10
迎え火と送り火
お盆は、丁寧には「盂(う)蘭(ら)盆(ぼん)会(え)」といい、「精霊会」や「魂祭」とも
呼ばれています。そもそもは陰暦七月十五日の仏事でしたが、今日では八月、十三日から十六日まで行うのが一般的です。地方によって、お盆に迎える亡き人を、「おしょろさま」と呼ぶのは、「精霊」に敬意をこめて「御」と「様」をつけた「御精霊様」から生まれました。ご先祖さまを迎える「迎え火」は、わが家の門前で麻幹などをたくことから、「門火」ともいいます。送るときの「送り火」は、大がかりな「火まつり」としても行われてきました。有名なのは「大文字の送り火」(京都)です。迎え火をたけば、大切な人の顔が浮かびます。江戸中期の俳人、加舎白雄は
むかい火や 父のおもかげ母の顏 と詠みました。
高浜虚子は、送り火をたく母親の胸中を思って
送火や母が心に幾く仏 の句を残しています。
明日は施餓鬼
8月11日10時~施餓鬼大法要です
お参りくださいね
お釈迦さまの弟子の阿難が修行していると、恐ろしい餓鬼が現われました。体はやせ衰え、ロから火を吹き、のどが針のように細く、異様な姿です。その餓鬼が、「三日後におまえの寿命は尽きる」と阿難に告げました。
驚いた阿難がお釈迦さまに相談すると、「十分な食事を餓鬼に施すのがよい」と言われました。その助言に従うと、餓鬼は天上界にのぼり、阿難も命を延ばすことができたのです。これが、お盆の時節に行われる「施餓鬼」の由来です。お釈迦さまの弟子の目連が、神通力で亡くなった母を探すと、餓鬼の世界で苦しんでいることがわかりました。ご飯を食べさせようとしても、餓鬼の世界では炎になってしまいます。困り果てた目連に、お釈迦さまは、「夏の修行が終わる七月十五日、修行明けの僧侶たちに食事を施し、供養してもらうのがよい」と言われました。そのとおりにすると、母は餓鬼の世界の苦しみから解放されたのです。これが、お盆の由来です。
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