経 営

2024/08/23

「企業経営」とか「学級経営」とかいう言葉をよく聞きますね。この経営も仏教語です。今日言う経営とはマネージメントのことで、へある団体の運営に あたり、活動の方針や目的を決めて物事を営み、それを達成しようと尽力する こと>を指すようです。仏教語としても、<計画をたてて物事を営んでゆく> ということには変わりありませんが、違うところは、それが団体の経営では なくて、人間の経営だということです。
 (自分自身の生き方を定めて物事を営み、力を尽して励むこと)。
 これが仏教語における「経営」の内実です。
 私たちはまず、自分という人間の経営をしなければなりません。朝、目を覚 まし、「今日は何をしようか」と考えるとします。「何をしようか、何をしようか」と迷っているうちにお昼になつてしまいました。「まぁ午前はしょうがなかった。午後こそ何かをしよう」と考えて、考えているうちに夕方となり、一日が終わってしまった・・・。そんな体験はないでしょうか。
 子供のうちならともかく、成人になっても生き方が決まらず、正しい目標のないまま三十歳を迎えてしまった・・・。一生の間に何をしようか考えて迷っているうちに四十歳も過ぎ、とうとう中途半端な状態で定年を迎えてしまった・・・。もうこれから何をすることにしたところで、それを果たす体力も気力も 失せてしまっている・・・。
 一日の過ごし方も、一生の過ごし方も基本的には同じでしょう。人間として一人前にならないうちに老齢となり、人の為になるどころか人の厄介になりっぱなしで一生を終えることになりかねません。心したいものですね。
 たとえば、税金を払うよりも貰った方が得だとばかり、働くことに消極的な人が居ますが、税金を払えるほどに「はたらく」ことが大切でしょう。世間にぶらさがるより、世間を支える側になる方が、生き甲斐のある生きかたでは ないでしょうか。一生は過ぎやすきもの、自分を有効に経営してゆきたいものです。

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