2026/02/27

「私にこれをちょうだい」「そこの鉛筆をとってちょうだい」「手紙をちょうだいした」・・等々と使われるちょうだいを漢字にすると、「頂戴」となりますね。「頂」はいただきで頭のてっぺんのこと、「戴」もいただくで頭の上にのせることを表しますから、「頂戴」とは謝恩や尊敬の意味を込めて、与えられたものを自分の頭上にささげることを指します。そして、単に「いただく」というより、「頂」と「戴」の二字を重ねた分だけ丁寧ということになるはずですが、実際はどうでしょうか。
ところで、仏さまをお参りする時に唱える礼文に「南無〇〇〇〇大慈大悲 哀愍摂受 生々世々値遇頂戴」というのがあります。「生々世々値遇頂戴」とは、<何時どんな世界に生まれ変わろうとも、こうして逢えた仏さまを頭に載 せるように大切にしてゆきます」という意味で、頂戴捧持の句としてよく知られているところですね。
仏家では昔から、仏・法・僧の三宝は頂戴するものであるとし、お袈裟やお経本は常に捧げ持ち、頂戴してまいりました。このように「頂戴」とは本来、三宝帰依の姿でありましたが、いまでは一般化して何でもが頂戴の対象となり、やたらといただく時代になったようです。しかし、それが本当の意味での感謝の念から出ているのであれば、とてもすばらしいことと申せましょう。
何につけても私たちは、神仏・天地の恵みを受けて暮らしているのですか ら、謝恩と尊敬の念をもって、すべてのものに対してゆかなければなりません。「頂戴します」「いただきます」と、心より発声してから自分の手に受け取るようにすれば、おのずと明るい有難い世界に暮せるようになるのではないでしょうか。
まずは、食事の時に「いただきます」とはっきり発声して食べることから始めましょう。「食います」でも「もらいます」でもないところが、なんとも有難いではありませんか。

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